あるプロバーダーでホームページサービスを利用している場合、プロバイダーのサーバーは通常、UNIX
という OS を利用しています。UNIX では、ファイルやディレクトリに「属性」が与えることができます。
属性とは、簡単に言うと、ファイルやディレクトリを「誰が」「どうする」ことができるかという権限を決めるものです。
(FTP Explorer で response ディレクトリの属性を表示させたところ)
属性は drwxrwxrwx という記号で表します。
最初の d は Directory、つまりディレクトリであることを示します。(ファイルの場合 - )
r は Read で、「読むことを許可する」かどうかを示します。
w は Write で、「書くことを許可する」かどうかを示します。
x は eXecute で、「実行を許可する」かどうかを示します。
その rwx(読み、書き、実行) が三つ連なって rwxrwxrwx とありますが、最初の rwx はそのディレクトリのオーナーである自分自身、真ん中の rwx は同じサーバーを共有する人々、最後の rwx はブラウザから自分のページを見る人々に対して与えられる権限(属性)であると考えてください。
つまり、drwxrwxrwx となっていれば、それはディレクトリで、自分自身も、同じサーバーを共有する人も、ブラウザからアクセスする人も、みんな読むことも見ることも実行することもできる状態だ、ということがわかります。
また、この属性は、rwx というアルファベットではなく、数字で表すこともできるのです。
r には 4、w には 2、x には 1、という数字が割り当てられています。
rwx は、4+2+1 で、7 と考えることができます。
そこで、rwxrwxrwx という属性は、 777 という属性と同じ意味を持ちます。
作成時、response ディレクトリには、drwx---r-x (705)という属性が与えらます。
つまり、自分自身には読み、書き、実行すべての権限があり、同じサーバーを共有する人々はまったく権限がなく、ブラウザからアクセスする人々は読み、実行の権限があります。
つまり、作成時の状態では、例えば http://plaza17.mbn.or.jp/~faq/ のホームページでアンケートを取っている場合、http://plaza17.mbn.or.jp/~faq/response/
へブラウザでアクセスすると、誰でもアンケート結果を読むことができるのです。
drwx---r-x (705)のままにしておくと、送信内容の表示を許可して掲示板のようにご利用いただけるなどのメリットもあります。
しかし、お客様の中には、アンケートで送信者の住所や電話番号を記入してもらうなどして、その情報の守秘を行いたい場合もあるかと思います。また、アンケート自体が個人的な内容なので、ブラウザから人に見られるのも嫌だと思われることもあるでしょう。
その場合は、ブラウザからアクセスする人がアンケート結果を読めないように、drwx---r-x
(705)を drwx------ (700)またはdrwx-----x (701)に属性を変更する必要があるのです。
サーバー側で、最初から 700 にしてほしいという要望をいただくことがありますが、技術的に難しく、現状ではお客様の側で変更すべきと判断された場合にご自身で対応していただくようお願いしています。
属性の変更の仕方は、FTPソフトによって異なります。
また、属性の変更ができるソフトとできないソフトがあります。
代表的な FTP ソフトでの属性の変更方法を、次のページで詳しく説明していますので、必要と判断された場合はこちらをご覧ください。
参照:属性の変更方法
drwx------ (700)またはdrwx-----x (701)に属性を変更しておくと、アンケート送信はできますが、http://*****.***.or.jp/~faq/response/
にアクセスしても、「403 Forbidden」と表示され、
ブラウザからアクセスした人は、中を読むことができません。
(ブラウザからアクセスしたときは自分自身もブラウザからアクセスした人と同じように読むことができません。FTP ソフトで response ディレクトリにアクセスし、中のファイルをアスキー(テキスト)モードでダウンロードしてお読みください。)
属性の与え方は、間違えると自分で自分のサーバーにアクセスできなくなるなど、重大な事態をもたらしかねません。UNIX
のファイルシステムに関する書籍や、ホームページなどをよく読まれて、ある程度知識を身に付けてから行うようにしてください。 |